ロンドン旅行記最終日

祖父の訃報を受け帰国後すぐに富山に向かう必要ができた。複雑な気持ちで迎えた朝。

起きたのは4:45。超早起き。始発の地下鉄に乗って空港を目指す。

おそろしく重くなったスーツケースを引っ張ったり持ち上げたりしながらフロントへ。たくさんありがとうを伝えて地下鉄の駅へ向かった。ほんと良いホテルだった。またロンドンに来る時も同じホテルに泊まりたいな。

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早朝のロンドンは秋みたい。爽やかな空気の中ごろごろとスーツケースを転がす。

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改めてお世話になったアールズコート駅をみる。毎日ここから色んな場所に向かった。空港寄りにあるのにロンドン市内の観光地へは30分以内で行かれるアクセスの良さには大変助けられた。

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最終日なのでむやみやたらと写真を撮りがちである。この地下鉄のロゴもレトロで可愛くて好きだったな。線によって色の組み合わせが変わったりしておしゃれな上にわかりやすかった。

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鉄道オタク的な写真も撮ったり

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ほとんどだれも乗ってない車内の様子などもおさめたりした。

しばらくすると大きなスーツケースを持った人々で車内はいっぱいになった。旅行のおわり。でも感傷に浸っている暇などなく正直出国が1番緊張した。

空港に着いてまずはチケットの発行から。セルフ。機械にパスポートをかざすも絶対に搭乗券じゃない紙が出てくる。うそーん。なんでー。

人にききたいが、係の人などいない。機械と私。私と機械だ。何度か試してやっと搭乗券が出てきた。なんなんだー。なんなんだいったいー。

次に預け入れ荷物の手続き。こちらも驚くべきことにセルフだ。しかも朝早いからか全然空いてない。並ぶところに人係りの人が1人だけいて基本的にパスポートと搭乗券のチェックのみを行っている。

前の人がやるのを真剣に眺めていたがみんなあたふたでめちゃくちゃで荷物が流れなかったり機械が変な音を立てていたりして大変そうだった。

1人だけしかいない係りの人は何か起こっても自発的には動かず呼ばれてはじめて面倒臭そうにそちらに向かう。そして私じゃわからない的なことを言い誰かを呼びにどこかに行ってしまったりして要するに恐ろしく回転が悪かった。

これは時間に余裕を持っていないと大変だ。

ようやくセルフの預け入れ機械とご対面。

台の上にスーツケースを乗せると22.7キロだった。預け入れ荷物の上限は23キロ。ふいー。

出てきた細長いタグを自分で付けて送り出すとなんともいえないひと仕事終えたかのような達成感を味わえた。

この調子だとおそろしく時間がかかりそうだぞということで手荷物検査もとっととすませることにする。チェックの列もカオスで夫婦で奥さんの方だけなぜか搭乗券かざしてもゲートが開かないとかでおーまいがーって言ったりしていた。明らかに人の配置がおかしいヒースロー。ストライキは成功したというのに。朝早くから働く人少ないんだろうな。

ゲートのなかに入ると人人人で、こちらもやばそう。イギリスの手荷物検査はとても厳しい。

職員の人が叫んでいる。

化粧品とかは全部この透明な袋に入れてね!!

私はやばそうなものは全てスーツケースに投入してきたので涼しい顔をして手荷物を預けたんだけど、怪しい、英語のわからなそうなアジア人の登場に職員のお兄さんはフォーカスをあて。

きみ!大丈夫?リップとか、化粧水とかハンドクリームとか入ってない?!とめっちゃきいてくる。

私の手荷物にはチョコレート(お土産)しか入っていなかったので、オンリーチョコレート、センキューといって検査へ。くーるやん。

手荷物は預けられてから左右に仕分けをされる。

右は要確認(つまりカバンの中身を開け中をいちいち確認するめっちゃ時間のかかりそうな上に手荷物検査に引っかかったあわれなる人びとの長蛇の列に並ぶ運命)左はお咎めなし。

9割くらいが右に行くので笑ってしまった。荷物が右に行くたびにおーまいが、と人々はいう。

もちろんオンリーチョコレートの私はお咎めなし。いやーよかったよかった。謎の優越感に浸りながらフリータイムへ。

ヒースロー空港はとても広くて免税店がたくさんあった。お土産はこれでもか、というほど買ったんだけど一通り見て回る。

地下鉄のロゴのキーホルダーを父に大きなシールを自分用に買った(父はあげたときいらなそうにしていたのに本当に鍵につけて大事に使ってくれていた、絶対好きだと思ったんだよなー地下鉄のロゴ)旅行記のノートに貼ろうと思う。

あとは水を2本。

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ハリポタのお店もあるのだなあなどと思いながらも常に気になるのは掲示板。

なんでも搭乗口によっては空港内で電車に乗ったりしなければならないくらい遠いところにあるらしいの。私の飛行機は搭乗口の表示がなかなかされずドキドキした。

幸い電車に乗らなくても良い、めっちゃ近い搭乗口だと案内されよかたよかた。搭乗口に行くとひさかたぶりの日本語がきこえてきて安心する。なんとなくわかるのと確実にわかるのって違うよな。

帰りもブリティッシュエアウェイズでした。

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旅行記を書こうとノートをポケットに突っ込み。

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いざ。日本へ。

帰りは英語に慣れて良い気になっていたので

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軽食と共にビールを2本もらいご飯の時にもビールを2本貰うなどして半ば酔っ払いながら過ごしました。飲みきれなくて持って帰った。

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ご飯は謎のパスタ。

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こちらは朝ごはん。ブリティッシュブレックファースト。

旅行記を書き、眠くなったら寝て、また旅行記を書きみたいな過ごし方をした。帰りは勝手にイヤホンを引っこ抜いたり椅子を戻したりする搭乗員はなく、あれはデフォルトではなかったのだと思った。

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日本に着いた時は安心感とともに行きたいところに行けたんだという達成感、やり切ったという満足感を感じた。

遊びに行っただけなんだけれども、英語のできない私からするとなかなか勇気のいることだった。私って1人でいろんなところにいけるんだなという、自分に対する評価が上がりました。

この旅は私の人生のなかではなかなかの底辺にいるときに実施したことで、具体的にいうと、仕事もなく、お金もなく、彼氏とは良い感じではなく私という人間のことをあまり信じられない状態にいた。

でも私は1人でも楽しめるしどこにでも行ける!やりたいことはなんでもやろう! 

人生は思ったより楽しい!

と思いなおした。旅って良いものだなと改めて。

また40になったら1人でロンドンに行きたいなと思う。10年後の私は何を思うのだろうか。

あんまり変わってはないだろうけど、少しは英語がわかるようになっているといいな。

 

羽田についたあとはスーツケースを受け取り電車で帰った。気が抜けたのか、京急線の切符をなくすなどしながらもお家に帰る。シャワーを浴びて1時間後にはまた母と妹夫婦と東京駅へ。富山行きの新幹線に乗った話は気が向いたら書こう。

 

兎にも角にも無事に帰ってこられてよかった。

そして思いの外、面白かったな。

ロンドン旅行記はこれでおしまい。