ロンドン旅行記6日目

私の泊まっていたホテルのまわりには沢山美術館やら博物館やらがあってどれも徒歩15分から30分で行かれる距離だった。今日はそれらを重点的に回る日。わりと近所を巡る日ということもあり気持ちに余裕があったので、なんかちょっと良いところで美味しい物を食べたいという欲求を満たすため夜ご飯にレストランを予約してみた。1人でちょっと良いレストランになんて、日本でも行かないのに。いま思えばものすごい冒険。

 

この日の朝ももりもりむしゃむしゃとブリティッシュブレックファストをいただいた。

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今日も沢山歩くぞという気合いの感じられる盛りである。パンもおかわりしちゃった。

本当によく歩いた日だったが、綺麗な街並みをめいっぱい歩いてみたいと思っていたから満足。

まず最初にレイトン・ハウス博物館へ向かった。ヴィクトリア朝に活躍した画家、フレデリック・レイトンの邸宅とその作品を公開している場所だという。フレデリック・レイトンのことは正直存じ上げなかったのだが、どこか行く前に小学生の社会科学習並みに調べる習性が役に立って、英語表記オンリーの展示も楽しく鑑賞することができた。

レイトンの生涯は賞嘆と名誉と栄光に溢れたものだったらしい。本当にこんな完璧な人いる?っていうくらいの画家だ。画家ときくと明日食べていくお金もなく、かたくなったパンでキャンパスの下絵を消しながらそれを食べているという偏った印象を持っていたのだが、彼は裕福な家に生まれ、若い頃は売れっ子で歳をとってからもロイヤル・アカデミーの会長を務めている。おまけに容姿端麗でたいそうモテたそう。

そんなパーフェクトヒューマンの邸宅は、センスと斬新さ、遊び心ともてなしに溢れた場所で、彼はここに多くの客人を招いたのだろうが、私のような異国からの来訪者ですら、今もなお歓迎されているように感じた。そのくらい素敵な場所だった。

玄関から入ってすぐの場所から広々としていて美しい絨毯が敷かれているのだが

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その先を行くとこんな感じである。舞台装置のような色合い。

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ヴィクトリア朝だもんな。様々な国の文化が入り混じっている。雉は近年置かれたものらしいんだけど、なんとも。ここに雉を置いた人に拍手を送りたい。こんなにも雉が似合う空間を今まで私は見たことがない。

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そしてここには一つ一つの展示や絵画、床に至るまで解説が纏められた冊子が置かれていて、それを見ながらゆっくり回れたのもよかったしセンスを感じた。絵の横に白いパネルが貼られて解説が書かれていると、一気に展示物、ここは美術館博物館って感じになるが、それがない。のがよかった。

当時この邸宅に招かれた客人の追体験ができる。

そしてこの場所を見学中ずっとちょろちょろ水の音がして気になっていたが、次の次の間に噴水があったからだった。

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室内に??噴水??

今でこそ戸惑うが当時の客人たちも驚いたことだろうなと思う。そしてこの場所もまた豪奢で展示はドームになっているし

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壁のタイルが美しい。オリエンタルなアラビアンな感じ。その名もアラブホール。

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タイルの色合いが美しく見惚れているとお姉さんがやってきて何やら説明をしてくれた。お姉さんは趣味と実益を兼ねて楽しくここで働いています!みたいな人で喋り出すと止まらない。こういう時、もっと英語が聞き取れたり話せたりできたらなと思う。レイトンは多くの国を旅して、旅先から様々な文化を持ち帰り融合した、みたいなことや、このタイルの絵は修復されたものだけど当時の色合いを忠実に再現している、みたいなことを教えてもらった。お姉さんの丁寧さや熱心さが嬉しかったので、私も何か言わなきゃと思い、親切にありがとう。ここはとても素敵な場所で感激してます、と伝えてみた。もっと英語ができたらよかった。

それから朝日の入る書斎を眺めたり

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見事なシャンデリアの待合室でヴィクトリア朝の優雅な人々に思いを馳せたり(ここで紅茶を飲んだり手紙を書いたり刺繍をしたり本を読んだりしたのかしらん)

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ダイニングルームに展示されたお皿をしげしげと眺めたりした。

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邸宅の広さに比べてテーブルは小さい。レイトンは煌びやかな生涯に反して女性関係の醜聞もなく、誰とも家庭を持たずにここに執事と住んでいたらしい。部屋にはナルシスをモチーフとした絵や置物が多かった。

さっそく私の腐った脳みそが邪推をはじめてしまう。勝手に湧き上がる妄想を膨らませながら二階へ。

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二階には大きなホールがあり前方にはピアノ。レイトンは客人を招いてここで演奏会やダンスパーティなどを催したりしたのだろうな。

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舞台の方から眺めると2階席まであり

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演者の楽屋のようなスペースが用意されていたり、そしてそこがまたオリエンタルと洋館の美しさが共存していて、どうしたってこんなのときめいてしまう。

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この空間もそうだし飾られている作品も貴重なものが多いようだ。

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美術館のように飾られていないのが絵画の本当の姿なのかもな。壁にかけられた絵たちはそれぞれ空間に溶け込みここをより特別な場所にしていた。

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2階の最後は光が全面から入る明るいアトリエ。

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庭も素敵でテラスでお茶をしている人が多かった。近所の人達の憩いの場っぽい。こんな素敵な場所が家の近くにあったら良いよね。

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そんなレイトンハウスで私がとても感動したのはこちら。

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おわかりいただけただろうか。

部屋には多くの椅子が置かれていたのだが、それらには全て、松ぼっくりが置かれていたのだ!

座らないで、と書かずにただひとつの松ぼっくりを置くところがとてもユニークだし洒落ている。

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レイトン・ハウスは思いの外素晴らしい場所で大満足だった。ロンドンでおすすめの場所はときかれたら私は迷わずここの名前をいうだろう。

とっても素敵だった。

続いてチケットでセットになっていたサンボーンハウスに向かう。家が近くレイトンとも親交があったサンボーンはコミック風の風刺画を描いた。

レイトンが上流階級だとするとサンボーンは中流階級なんだそうで当時の中流階級の人々の生活が伺える場所なんだそうだ。

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この建物の一角にサンボーンハウスはあった。いやいやもう全部同じに見えるからー。

そして見逃してしまうほどの小さな案内に、入口が地下。

ここか……?

ドキドキしながら入ると受付のお兄ちゃんにここは通路が狭いからリュックをあっちに置いてから入ってといわれる。あっち、とは。

地下に下る階段近くの自転車置き場!のチェーンにリュックを括っとけということらしい!

ほー!ここに?!ほー?!

貴重品以外はリュックに残していざ中へ。

どんな場所やねん?!

すると、そこには映画のセットみたいな空間が広がっていた。

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レイトンハウスは斬新で見たことのない空間だったが、対するサンボーンハウスはザ・私の頭の中のヴィクトリア朝の部屋って感じだった。

こちらも同じく展示品については部屋に置かれたシートにまとめられている。

だからこそ今まさに家主がこの部屋を立ち去ったかのような、まさに人の住んでいる場所という印象を受けた。ひょっこり誰かがあらわれそうな。

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収集品はごちゃごちゃしてるんだけどなんともいえないセンスを感じさせながら並んでいていい。

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ここでスコッチとかブランデーとか揺らしながら葉巻を燻らせて色々な話をしてたんだろうな。
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果てしなく妄想の捗る場所である。

サルボーンの風刺画は廊下や玄関に飾らせていてそれもまた面白かった。

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ここは玄関。

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可愛いステッキ。これを片手に散歩に向かったりしたんだろうか。

階段は確かに狭くてこれはリュックを置いていって正解だった。
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階段や廊下に飾らせていたのはサルボーンの風刺画。細かいタッチでコミカル。ついつい見入ってしまう。

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犬も可愛い。
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色の付け方もおしゃれだ。

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そういえばレイトンハウスには寝室がなかったな。

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サンボーンハウスにはメイドのお部屋もあった。

やはり1番上の屋根裏部屋で質素だ。エマやん。
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兎にも角にもこちらも見応えばっちりの場所だった。ヴィクトリア朝にタイムスリップしたかのような完成度の高い空間。ヴィクトリア朝時代を舞台にした漫画を描いている人がいたらぜひ行ってほしいと思った。良い素材になりそう。

 

サンボーンハウスを出たら再び歩く。綺麗な街並みなので歩いているだけで楽しい。

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電話ボックス本当にこんな感じなんだな。

ずんずん20分ほど歩きパディントンに出ていた自然史博物館へ。

こりゃまた立派な建物ですわ。

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一見お城か教会のような外見だがよくよく見ると動物モチーフの装飾品があって可愛い。土曜日ということもあって子どもが多かった。

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驚くべきことにここも無料。いったいどうなってるんだろう。すごすぎる。

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列に並びいそいそと中へ入るとセキュリティチェックの誘導のお姉さんがキレキレの動きで踊ってた。いいのかそれで、と思いながらエントランスに立つと大きな骨格標本がお出迎えしてくれた。

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すごい迫力だー!広々とした空間の海を泳いでいる骨格標本のくじら!大きな口の迫力たるや!

こちら前からも横からも下からも後ろからも見られるという素晴らしい展示のされ方。私が標本オタクだったらエントランスだけで半日くらいは楽しめそうなくらい他にも様々な展示があった。マンモスとかきりんとか。

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それと正面の階段の踊り場にはダーウィンさんがいた。せっかくなのでツーショットを試みる。

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ここにはダーウィンさんの種の起源の初版もあるのだ。種の起源といえば宗教でできていた人々のものの考え方を科学的な方向へ変えるきっかけとなった本だ。と私は思っている。

神が人を創造したと教えられていたのに猿が進化したのだと言われ自分達が信じていたものを根底から覆された時代。それに抗おうとして神秘的なものを肯定しようという考えが強まり、幽霊や降霊術や妖精などが流行り、今まで信じられ伝えられてきた逸話や神話や伝説をモチーフとした芸術が栄えた。ちなみに音楽でもロマン派的な動きが活発になったのはここらへんで、やはり根本的なきっかけは種の起源だったんじゃないだろうか。

 

ここもすごく広くてコインで地図を買って恐竜エリアに向かうことにした。恐竜エリアにはたくさんのファミリー達!

まあそうよね。動くティラノサウルスがあり泣いてる子もいた。わかるよ。恐竜吠えるしちょっとこわいのだった。

ここで私は運命の出会いを果たす。

なんとステゴサウルスがいたのである!!!

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わああああ
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わあ、あああああ。頭上にステゴサウルス!

なにが好きってあの独特な骨板といい、草食でありながらも戦うための武器となる尻尾を持っていたところ、太い足、体に反してくるみほどしかないという脳みそ。全部好き。

日本の恐竜博でもなかなかお目にかかれないステゴサウルスとまさかこんなところで会えるとは。そしてこんなアングルから眺められるとは。なんということでしょう。

恐竜エリアには他にも骨や角や卵が触れたりする展示もあって楽しかった。

そこからパディントンもされそうになっていた剥製のエリアなどにも足を運んでみた。

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カピバラもいた。

たくさん歩きお腹が空いてきたので自然史博物館の隣へと移動する。V &A博物館である。

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どーん。これまたすごい迫力。ここも広そう。

友だちからここのカフェに大きなスコーンがあるという情報を入手していたのでここでお茶をしようと決めていた。

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あったかくて大きなスコーンもそうだがそれよりここの部屋、素敵じゃない?!という。イートインみたいなノリだけどなんとも美しい部屋である。

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ひえー。いいんすかここでお茶して。ふえー。ウィリアム・モリスやん。そんなディズニーのイートインみたいなノリで過ごしていいのなどと、イギリスの太っ腹具合に再びびびりながらスコーンを手に取る。

がどうやって食べるものなんだろう。これは。素早く検索してそれっぽく割ってジャムとクリームをつけて頬張る。

うんま。さくさく。

ジャムと絶妙に軽く塩気のあるバターのようなクリーム(クロテッドクリーム)が美味しい。熱々の香り高いアールグレイとこれまたあう。贅沢な時間だー。

お茶をしてすっかり元気になったのでこのV &Aという場所も見学しようと思うも、地図がないと迷子になりそう。

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自然史博物館は基本的にエリアが4つにわかれていたから回りやすかったんだけど、ここはなにやら展示物の種類も扱っているものも多岐に渡りそう。

エントランス付近になんとか戻り地図を探すと、クレジットカードで買うタイプのようだ。しかもタッチのやつ。その前には係りのマダムが立っている。

私のクレカ、おそろしくタッチがうまくいかないのだ。試しに何度かやってみたが全然だめ。私はただ地図が欲しいだけなのに。なぜ。

すると見兼ねた係りのマダムがにこにこ地図を渡してきた。え、いいんですか?!って感じ。そしたら、あなたは何度もチャレンジしたからいいのよ、とのこと。

しかも地図を開いてファッションエリアは1番の見所だから行った方が良いと場所を教えてくれた。良い人だー。

さっそく教えてもらったファッションエリアに向かう。ここにはイギリスの17世紀から現代にいたるまでの衣装が飾られていた。プライドと偏見とかに出てきそうなドレスからアガサ・クリスティの小説に出てきそうなイブニングドレスダウントン・アビーでみたことあるようなドレス。

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なにが素晴らしいって鏡で後ろの方も見られるようになっているところ。

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ふんわりパニエで広がるドレスの優美さ。

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レディがショッキングなことにあったとき酸欠になり気絶するのを大いに助けたであろうコルセット。

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小さなレディが持っていたであろうお人形(こわい)などなど。

あまりファッションに興味のない私ですら女子心をくすぐられるアイテムがいっぱいだった。

とりあえずチューダー朝の展示室から巡ることにしたんだけど道すがら大昔のあれやこれやに出会う。歩いてるだけで楽しー!!

教会のオルガンの、パイプがないやつとか

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どこかの教会にあった彫刻。

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とても古いドアがたくさん。こういうの見ると胸高鳴るタイプの人間も多いのではないだろうか。

ドイツのものだったりフランスのものだったり。

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個人的にとても面白かったのはこちら。

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これは何に使われていたでしょうか?みたいなクイズ形式の展示がされていたんだけど、なんだと思う??私は呪術の道具とかかなと思ってたんだけど、、、

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タオルかけだそう。

いやいやいやいや無理があるって。こんな不気味なタオルかけないって。こんなタオルで手を拭いたら呪われちゃうって。変だよー!はー面白い!

あとは美しい装飾の施されたチェンバロもあった。イタリアの貴族の館にあったものらしい。

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それにしても広い。宮殿のような建物。願わくば1週間くらいかけてじっくり回りたい。どれもこれも興味を惹かれるものばかりで寄り道をたくさんさんしたので、なかなか目当てのお部屋に辿り着かない。

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やっとこさたどり着いたチューダー朝の部屋。チューダー朝だって一目でわかる。

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ヘンリー8世。今日は行く先々でヴィクトリア朝に浸っていたのでなんだか久しぶりな気すらした。彼が贈ったとされる所縁の品々やタペストリーなどなど。

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あとはエリザベス1世が臣下に贈ったペンダントなんかも飾ってあった。部屋を進むごとに時代が進んで時空を駆けてるみたいで面白かったな。

その他気に入ったものものは以下。

のーばでーとさむばでー。なんなのかはわからず。

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ホーンテッドマンションにありそうな雰囲気のある燭台。

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こういう細かな刺繍が縁取られた贅沢なお召し物を見ると写真を撮らずにはいられないし妄想が捗る。

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たくましきわんこ。

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色んなところでみかけるヘンデルさん。

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などなど。上げればキリがない。たくさん心惹かれるものがあり写真を撮った。夢中になりすぎて途中でiPhoneの電池がなくなってしまったくらい。こういう時に限ってモバイルバッテリーがないのよな。そこからは目に焼き付けたりメモをしたりして眺めた。くやしー。

V &Aは展示物も面白いけど参加型のものもたくさんあって楽しかった。

こんな感じで好きな形を組み合わせて紋章や飾りや本の表紙なんかがデザインできる機械が色んなところにあったり

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クリスタルパレスを組み立てようという無理ゲーなパズルがあったり

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パニエを体験できる場所があったり。

子どもから大人まで楽しめる知的好奇心をくすぐられっぱなしの空間だった。

ウィリアム・モリスのデザインもあってやっぱり好きだなぁと思いながら眺めた。色合いといい植物の力強さと繊細さが共存しているところといい良い感じだ。

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閉館時間まで過ごしたけどすごく良い博物館だった。この建物自体がヴィクトリア朝のもので雰囲気があるのに、踊り場に徐に10世紀の石像だとか

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彫刻が置かれているんだものな。

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美しい。
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もっと時間がほしかった。1ヶ月くらい毎日ここに通ってもまた更に新たな魅力が湧いてくるであろう、そんな場所だった。

閉館時間になりiPhoneが使えないのでまた地球の歩き方についてきた付録の地図を開くと、真っ直ぐずーっと歩いたらホテルに着くような感じだったので30分くらい歩いたら知っている通りについた。

この時点で結構疲れていたんだけど、今日はそう。レストランを予約してるんでした。

ホテルで着替えて再び外へ。また20分ほど歩いた。有名なパブの近くにある。

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静かで落ち着いた近所の高級住宅街の住民がディナーに使うようなお店。

入るのドキドキだったけど予約してますって英語で伝えるだけでパーフェクト!と褒めてくれるような人達で、水いる?ってきかれたのにいや、ジン・トニックください!って返しても笑わず、水も飲みなねって後から添えてくれた。

こちらがイギリスのジン・トニック!

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深みがありつつもすっきりとした味わい。パンがとても美味しかった。

最初に白アスパラガスの美味しいやつをいただいた。白アスパラガスはちょうど旬のものだったようだ。アスパラガスは太くて甘くてジューシー。上には変わったチーズと香草が乗っていて一緒に食べるとべりべりでりしゃすだった。

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それからワインを頼んでみた。おすすめあるかしら、なんて日本でも言わないくせにきいてみたりしていたら、こちらがやってきた。

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どどーん。

分厚い骨付きの牛の焼いたやつ。まさかこんなボリュームでくるとは。フードファイトしにきたの?ってくらいの量だったが、食べました。食べましたとも。お肉は柔らかくローストしてありとてもおいしかった。

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なんとなく写真も撮って貰った。

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デザートは?ってきかれたけどそんなものは入るわけがなく、ミントティーでリフレッシュを試みる。この辺りでお店の人がここは英会話教室ですか、という感じの質問責めをしてきてあたふたしながら返した。

どこからきたの?なにしてるの?どのくらい滞在するの?今日何日め?ロンドンははじめて?何しにきたの?ロンドンでよかったところはどこ?それはなぜ?今日はどこに行ったの?などなど。こちらの拙い英語を一生懸命にきいて理解しようとしてくれるのでありがたい。

とても美味しかったし素敵な時間を過ごさせて貰った。チップも会計に含まれているタイプで助かった。ほろ酔い気分で歩く20時。ロンドンはまだまだ明るくて得をした気持ち。

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ぐるぐる遠回りをしながらホテルに帰った。
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ホテルに戻りシャワーを浴びて一息。なんかヴィクトリア朝三昧の1日だったなと思いながら自然史博物館で自分に買ったお土産のステゴサウルスに名前をつけようと考えながら寝落ちした。にまんごせんぽくらい歩いた。
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